アジア都市コミュニティ研究センター
Urban Community Research Center for Asia (UCRCA)
Post Truth という認識で送った2016年から、2017年 1月20日の米国大統領の就任に始まる時代は、米国だけの問題ではなく、世界にとって極めて危険で重要な問題が起こる時代となると予測されます。多くの国々で、国家主義愛国主義が台頭していることがまず懸念されます。
これは、第2次大戦後のデモクラシーの理念とヒューマニズムの普及の歴史が、それぞれの国内の無知、偏狭的排他主義、排外人主義によって崩されようとしていることです。私たちは、世界市民として、この兆候に逆らい、阻止し、そしてデモクラシーの強化をはからなければなりません。
どのように?それは、一人ひとり市民の、社会への関与の高まりにあります。 それぞれがそれぞれの考えるやりかたで、参加し関与することです。何か一つの方法があるわけではありません。もとより何かに迎合することではありません。自己の確立と民主制度への独立した個人としての関与です。
UCRCA はこの新たな時代を、強い危機感をもって臨みます。つねに、足元の、自らの問題意識をもって関わる、さまざまなコミュニティーを「抱え」よりそいつつ」、その個別とみられる課題を、広く、そして将来の社会の展望につなげる視野を持って、アクションと研究を結びます。
今年は、身障高齢者の環境問題、政策工学試論の出版を目指します。 モンゴルからの介護・医療福祉を中心とした研修と交流を継続します。 復興6年を迎え、人々の営みの現場をハードソフト両面からプロセスを追います。 まちづくり情報センターの研究を進めます。 逗子で憲政の神、尾崎行雄研究を開始します。 ワシントンウォッチを始めます。
21世紀のアジア諸国における人口増と急激な都市化は、災害、貧困、雇用、所得、教育、環境、居住、健康衛生、医療等、相互に密接に絡み合った、多様な複雑な問題をもたらし持続可能な社会づくりと直結します。これまでの都市問題が一国内問題であった時とは異なり、市場経済や環境問題のグローバル化によって、今世紀の都市問題は地球問題ととらえ、その解決には、既往の「都市計画」思考と手法・活動の枠組みから、ハードとソフトが融合する、物理的問題と社会経済、制度・政策と統治のあり方をシステマティックに融合する思考と研究など、新たな都市研究を必要としています。
しかし20世紀に生きたわれわれが学んだ最も重要なことは、グローバルな問題も、国家間及び一国内の紛争、絶えざる国家による人権侵害の問題も、それらの解決方法の多くは、最も基本となるひとりひとりの人間、家族、そしてコミュニティーによる、自由と権利、よりよく生きることへの希望と意志と行動にかかっているということです。コミュニティーの自立、活性、努力と強化が、あらゆる国において、民主的市民社会の進歩において不可欠であるのです。
では今、コミュニティーの強化において日本の民間シンクタンクが出来ること、やれることは何か、その答えのひとつが「アジア都市コミュニティー研究センター(Urban Community Research Center for Asia:UCRCA)」です。
UCRCAはアジアの、貧困層と社会的弱者の自立と強化を軸として、特に女性と青少年に、コミュニティー形成に役立つ情報と知恵、教育のツールを提供します。身近な生活と町を、個人と家族、コミュニティーのより良い暮らしと明日への希望につなぎ、造りかえる、コミュニティーリーダーたちを育み支えます。
UCRCAは急激に増大する高齢社会の中で、 地域コミュニティーの人口構造に適応する、ミクロな、自立可能な産業と人材、雇用を考えます。
インターネットに代表される情報技術の発展は、21世紀のグローバルな市民社会の学びとコミュニケーションに革命をもたらしています。これを有効に使うことで、様々な「格差」の拡大を阻めるかもしれません。
当センターは以下のような活動と事業を行います。
今社会に容易に受け入れられない政策分析を、知識層から一般市民まで、広範な市民社会における合意形成に資するものとして伝えるものです。