復興七年 熊谷志緒
熱湯をくぐるわかめの深みどり
入学式に「父は中学母は小学」と約し待つ
帰る雁淡き夕月背負い啼く
チューリップ新入生を案内せり
啄木忌白砂に深く母のうた
亀鳴くや青春のうたままならず
西行忌吉野束稲(たばしね、平泉)山家集
熊谷志緒さんは今年九二歳になる。昨 年十一月には、仮設住宅から復興住宅に 移った。仮設住宅での交流ができなくな ったなったことが寂しいが、自分の葬式 は自分の家から出したいという願いはか なったと優しく笑う。今、島の語り部と して島の行事に欠かせない人である。
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更新日: 2018/04/12 -02:45 PM